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プロジェクトリーダーの胸のうち

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 当時私は、あるディスプレイ基板の開発プロジェクトを率いることになりました。28歳の時かと思います。スクリーン印刷などを使って ディスプレイ基板を開発するプロジェクトで、このために福岡まで赴任しました。
 非常に新規性の高い製品開発であり、当初から多くの注目を浴びましたが、要求される精度が段違いです。赴任してすぐにその困難さが 感覚として理解できました。
 28歳ですので、まだまだ実務家です。自分でスクリーン印刷してテストサンプルなどを作ってはみますが、全く精度が出ていません。 当時 最も精度の高いスクリーン印刷のおよそ半分以下の公差を実現しなければならないようです。いったん注目を浴びた分かえって落胆し、内心 「とても実現できそうにない」と思っていました。

 実際、要求仕様を詳細につめていき数字として表現すると、当該技術者であれば誰の目にも無謀な要求に思えます。もちろん実現困難な点は、 精度以外にも多数ありました。
 すでにプロジェクトとして名乗りをあげており、リーダーとして「2階に上げられて」しまっていた私はそれでも冷静に、当時の本社役員に 問題となりそうな技術課題を報告していきました。相手は役員ですから、そのような技術課題などにはあまり関心を示さなかったように記憶 しています。

 ところが数日後、いやな話を耳にしてしまいます。先の本社役員が、開発プロジェクトは失敗するとでも思ったのでしょう、「プロジェクト リーダー(=私)は判断を誤った」などと私のいないところで喧伝していたようです。プロジェクトを停止するよう、また、プロジェクトが失敗に 終わった場合に備えて、政治的工作を行っているようでした。もちろん、本社役員のことですから喧伝文言が私の耳に入ることを計算していた ことでしょう。

 プロジェクトはすでに名乗りをあげています。しかも私はリーダーとして「2階に上げられて」しまっていました。
そうです、2階に上がったとたん「ハシゴをはずされた」という状態です。

 担当当初から、困難な技術課題で出口が見えない状態にありましたが、これで政治的にも出口がなくなってしまいました。
もはや私には、地上に降り立つためのハシゴはありません。どこまで続くか知れない階段を上へ、上へと昇っていくより道がありません。
もちろんその先に出口があるのかどうか、私にはまったくわかりませんでした。


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