電子業界におけるスクリーン印刷ロゴ インク ( インキ、ペースト ) を組成するバインダ樹脂、ビヒクル、有機溶剤等の組成成分概略、硬化方法によるインクの分類、機能性によるインクの分類についての概説記事。

電子業界におけるスクリーン印刷技術/インク・インキ

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インク ( インキ、ペースト )

印刷インクの種類や組成などについて、記載します。

スクリーン印刷でのインクはペースト状であればたいてい良く、使用できる粘度範囲は0.1〜500Pa.s(ずり速度5 sec^-1時) 程度です。通常は、バインダ樹脂、有機溶剤、ビヒクル ( ベヒクル、ビークル )、パウダと若干の添加剤から組成・混練されます。

  • バインダ樹脂としてはセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂などが使用されます。
  • 有機溶剤としては炭化水素系のほかアルコール系、エステル系、グリコールエーテル系などが使用されます。
  • 添加剤は界面活性剤、分散剤のほか反応抑制剤、増粘剤などが含まれます。


なお、樹脂成分や溶媒成分のうち、

  • バインダと表現された場合には、乾燥・硬化後に基板への密着力確保を目的とした場合
  • ビヒクルと表現された場合には、パウダをペースト中に分散・担持させることを目的とした場合

をそれぞれ指します。
具体的物質は、同一であることもよくあります。

インクは流動性を持っていますので、印刷後何らかの後処理を行って被印刷物に固着させます。その時の方法によって大別 すると次のようなものがあります。

●加熱硬化タイプ
オーブンなどの加熱炉で固着します。温度は数十℃〜百数十℃で、

  • インクに含有される有機溶剤が蒸発することで固着するタイプ
  • バインダ樹脂が熱によって重合することで固着するタイプ

などがあります。

●紫外線硬化タイプ
Hgランプなどの紫外線を当てることで、インク中のバインダ樹脂が重合することで固着します。
紫外線硬化前にオーブン等で予備乾燥が必要な場合もあります。

●焼成タイプ
焼成炉で固着します。
温度は400〜千数百℃程度で、インク中の有機溶剤やバインダ樹脂は蒸発・分解するなどして蒸散しますが、添加されたガラスフリットが軟化 することで結着したり、金属・セラミックスパウダが焼結して結着します。
焼成前にオーブン等で予備乾燥が必要な場合もあります。

なお、インクを組成する有機物質は、硬化タイプ、焼成タイプでそれぞれ特徴が以下のようになります。

○硬化タイプの場合
樹脂は、エポキシ系、アクリル系、フェノール系などの硬化樹脂がよく利用されます。
有機溶剤は、比較的低沸点 ( 150〜220℃程度 ) の炭化水素系、アルコール系溶剤がよく利用されます。
また、この他、重合開始剤、重合抑制剤等も添加されます。

○焼成タイプの場合
樹脂は、熱分解時に残渣が残りにくく、比較的低温 ( 250〜400℃程度 ) で一様に熱分解し、かつ、ハロゲン等の遊離ガスが発生しにくいアクリル系、セルロース系樹脂がよく利用されます。
有機溶剤は、比較的高沸点 ( 220〜270℃程度 ) のアルコール系、グリコールエーテル系溶剤がよく利用されます。

また、インクは何らかの目的・機能を持っています。この機能で大別すると次のようなものがあります。

  • 呈色性
    グラフィックなどの印刷では着色剤となる顔料パウダが混練され、様々な色を呈します。紫外線や電子線を照射することで 発光する蛍光体パウダなどが混練される場合もあります。
  • 導電性
     電子回路の導体パターンを印刷する場合などではAg、Cu、Niなどの金属パウダが混練されます。電子回路が要求する仕様は 厳しいので単純な金属単体パウダが使用されることは多くなく、合金パウダが利用されます。抵抗体の場合にはRuO2系材料や カーボンパウダが混練されます。
  • 絶縁性
    電子回路の絶縁パターンとなります。ガラスパウダなどがよく混練されます。キャパシタを形成する場合にはTiO2系の高誘電率 材料が利用されます。

その他、撥水、保護、充填、接着などの目的でインクが調製されます。

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