電子業界におけるスクリーン印刷ロゴ スクリーン版とメタルマスク版との違い、メタルマスクの製造方法 ( エッチング、レーザー、電鋳加工 ) による特徴についての記事。 加工形状・分解能、材質、加工速度 ( 納期 ) やメタルマスク版作成時のオプションについて概説。

電子業界におけるスクリーン印刷技術/メタルマスク

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メタルマスク

メタルマスクの製造方法と特徴について、記載します。

スクリーン印刷装置ではスクリーン版の他、メタルマスク版も利用することができます(これをスクリーン印刷と呼称するかどうかについては、 ここでは議論しません)。
メタルマスク版はスクリーン版に対して、以下のようなメリット・デメリットがあります。


【メリット】

  1. マスク開口部にメッシュがありませんので、ペースト通過の抵抗が小さく、詰まりも少ない。
  2. マスク伸びが小さいため、パターンの位置精度が高い。
  3. マスク厚さが比較的自由に選べれる(厚膜印刷がしやすい)

【デメリット】

  1. 抜きパターンのような島状部は形成できないなど、パターン設計上の制約がある。
  2. オフコンタクト印刷が困難であるため、印刷パターンのにじみや欠けを生じやすい。

デメリットのうち#2.のオフコンタクト印刷ができない点はスクリーン印刷にとっては致命的です。
メタルマスク印刷の利用が、Surface Mount Tchnology のソルダー印刷あたりに限られているのは、ここにあるかと思います。


現在では一部でメタルマスク版をオフコンタクト印刷することが提案されているようですが、印刷時のマスクの変形は、見ていて痛々しいものがあります。

メタルマスクは、マスク部の製造方法によってそれぞれ以下のような特徴があります。
代表的な製造方法は、3つほどあります。

エッチング法エッチング法

エッチングによるメタルマスクの図 エッチング法によるメタルマスク製造は、CADデータからアートワーク(ポジフィルム)を出力してフォトリソグラフィ・エッチングでメタルマスク部を 作成します。
このマスクを製版枠に貼り付けます。


板の両面からエッチングされていきますが、いわゆるサイドエッチのために断面形状は、肉厚中央部に出っ張りを生じます。
ここにペーストが残留してしまい、印刷膜形状が悪くなると言われています。


加工可能なアスペクト比※は、最小でおよそ1程度、メタルの材質はSUS、Cu系合金など、比較的選択肢はあります。
メタルの厚さは概ね0.05〜1.00mm程度で、元の鋼板が製造されているかどうかに依存します。

※ここでのアスペクト比は、メタル厚÷最小開口幅としています。


レーザー法レーザー法

レーザーによるメタルマスクの図 レーザー穴あけによるメタルマスク製造は、アートワーク不要でCADデータ(ほとんどはGERBER)から直接製造されます。
光源はCO2、YAGなどがあり、マスクメーカーによって異なります。


板の片面から穴をあけていきますが、このときにバリを生じます。
また、レーザーのスポット径は通常数〜数十umですので、開口部の輪郭線はギザギザになります。


通常は、レーザー照射面とは逆面をスキージ面とします。


アートワーク不要ですので比較的短納期、廉価です。
また、穴の形状精度は前記のとおり良くありませんが、位置精度は比較的良いです。


加工可能なアスペクト比は、最小でおよそ1程度、メタルの材質はSUSが多いようです。
メタルの厚さは概ね0.05〜1.00mm程度で、元の鋼板が製造されているかどうかに依存します。


電鋳法電鋳法

電鋳法によるメタルマスクの図 電鋳法(エレクトロフォーミングなどとも呼称される)によるメタルマスク製造は、アートワークを利用して原版上にレジストパターンを形成し、 めっきによりメタルを堆積して製造されます。
種々のマスクメーカーで依頼可能ですが、おおもとの製造メーカーは極めて限定されています。


ほぼレジストパターン通りに成膜されますので、ラインシャープネス、マスクの断面形状とも良好です。


加工可能なアスペクト比は、最小でおよそ2程度、メタルの材質はNi系合金であまり選択の余地はありません。
この合金は硬度が高いとされていますが、この点にメリットを感じるユーザーはあまり多くないと思います。
メタルの厚さは概ね0.02〜0.20mmで、めっきで堆積していきますのである程度コントロールすることができます。


いずれの製法でもオプションとして、表面の研磨やハーフエッチ加工、エンボス加工などを選択できます。
また、製版の内側をメタルマスク、外側をメッシュスクリーンとするコンビネーションでも製造されます。

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