電子業界におけるスクリーン印刷ロゴ スクリーン印刷で利用され得る製版の構造、メッシュ(紗)の種類と特徴、乳剤の種類と特徴についての記事。 材質や形状、精度等の特徴と問題点を概説。

電子業界におけるスクリーン印刷技術/紗・製版・乳剤

トップページ > スクリーン印刷技術情報一覧 > 紗・製版・乳剤

紗・製版・乳剤

印刷製版および製版を構成する紗(メッシュ)・乳剤・フレームなどの素材・構造・特徴などについて、記載します。

 スクリーン印刷での印刷製版は、主として製版枠、メッシュ、乳剤より構成されます。
工業的に精度の高い印刷を行うためには、これらを正しく選定する必要があります。


製版枠は、ステンレスやアルミ合金からなる正方形・長方形の枠体で、大きさは150mm□程度から2000mm□超まで種々あります。
枠体の断面も正方形・長方形であり、中空のものも中実のものもあります。


製版枠の材質は、機械的強度と重さの兼ね合いで決定されます。
一般的にステンレスなどの機械的強度が高いものは重くなるため、ハンドリングの面で不利となりやすいです。
極度の寸法精度が必要な場合には、製版枠の材質から来る熱膨張係数も考慮されなければなりません。


製版枠の大きさは、少なくとも印刷寸法よりひとまわり大きくなければなりません。
一部では“印刷寸法の3倍(縦方向、横方向とも)が必要”と謳われることもありますが、そのような確固たる実験データを見たことはありませんので、 科学的根拠は少ないと思います。


製版枠の断面形状寸法、肉厚等は、やはり機械的強度と重さとの兼ね合いで決定されます。
通常は30mm□から50mm×100mm程度の外形寸法で、肉厚は3mmから5mm程度の中空構造が一般的です。

メッシュ(紗)の選定は、材質・紗の線径・メッシュ数・オープニング・オープニング率・特殊加工の有無 などによって行います。

材質は、ポリエステルやステンレスが一般的です。
ポリエステル紗は、値段が安い、延びやすい=印刷寸法精度が悪いなどの特徴があります。
対して、ステンレス紗は、値段が高い、伸びにくい=印刷寸法精度が良い、紗張り時のテンションが高くしやすい、 紗の線径が細い=メッシュ数が大きくできる、反面破断強度は弱いなどの特徴があります。


その他より高強度のスーパーステンレスや、高強度の有機材でポリアリレート繊維を使用した紗もNBC(株)より製品化されています。


紗の線径の選定は、紗の強度や印刷塗膜の厚さなどから行います。
紗の構造上、紗の厚さは線径の2倍弱となりますので、塗膜の厚さを厚くしたい場合には紗の厚さを厚くすなわち紗の線径を大きくする必要があります。


メッシュ数の選定は、紗の強度や印刷するパターンの精細度から行います。
メッシュ数が小さいと印刷パターンの輪郭にギャザが出やすくなりますので、精細度・線幅寸法精度が必要とされる場合にはメッシュ数の大きな紗を使用しなければ ならなくなります。


オープニングの選定は、主としてインクに含まれる固形分パウダの粒径から行います。
常識的にはパウダ最大粒径の2倍以上必要かと思います。


オープニング率は、一般的には大きい方が良いとされますが、塗膜の厚さを薄くしたい・塗膜のダレ幅を小さくしたいなどの 場合には小さいものを選定するケースもあります。


線径、メッシュ数、オープニング、オープニング率は、これらのうち2つが決まれば残りは一義的に決まります。従って 優先度の高いファクターから先に決定して、残りは妥協点を探すことになります。


紗材質の特徴
ポリエステル ステンレス
値段 安い 高い
延びやすさ 延びやすい 延びにくい
延びの残留 少ない 多い
紗張りテンション 高くし難い 高くし易い
紗の線径 30〜150um 18〜120um
メッシュ数 #50〜500 #60〜500
オープニング 20〜300um 30〜300um
オープニング率 20〜60% 40〜60%

※メッシュ数は1インチ当たり

特殊な紗として、織物ではなく電鋳加工によって一体的に形成された紗もあります。
織物ではないのでメッシュ目の形状が矩形だけでなく六角形なども形成可能である、厚さが均一である、材質の選択幅が多少広い(多くはNi-Cr系合金)などの特徴が あります。


その他、紗の特殊加工として、紗の縦糸・横糸が交差する部分を圧延して平坦化させたカレンダー加工、帯電防止加工、 撥水・耐水加工が成された紗も市販されています。


乳剤の選定は、材質、解像性、露光感度、乳剤の膜厚や供給形態を基準にして行います。
乳剤の材質は感光基の種類によってジアゾ系とSBQ系とに大別されます。
ジアゾ系は耐溶剤性が高く、SBQ系は露光感度が高いといった特徴があります。
解像性が高いほうが高精細なパターニングに対応できますが、クリーン度の高い部屋が必要となります。
また、露光感度が高いほうが露光時間が短くすみますが、露光時間の制御が難しくなります。


供給形態は、溶液型・フィルム型があります。
溶液型はフィルム型に比べて紗への接着力が強い、値段が安い、反面、紗へのコーティングが煩雑であるといった特徴をもっています。
市中で呼称される直接法は溶液型を、間接法はフィルム型を、直間法は溶液とフィルムを使用して生産されます。

バイアス角度と細線へバイアス角度と細線へ


PR Copyright 2004 © hearts14
電子業界におけるスクリーン印刷 ( screenprint.jp )